有限会社伊藤彫刻所の特徴
有限会社伊藤彫刻所は、江戸時代、主に江戸幕府や大名お抱えの刀の鍔専門工として活躍した伊藤正長が率いる武州伊藤派という装剣金工一派がルーツです。 伊藤派は江戸、小田原の金工師達と交流を重ね研鑽されたその華麗で精巧な作風で江戸時代中期から末期にかけて大いに繁栄いたしました。
伊藤派九代目当主(正広)の分家である伊藤大次郎は、廃刀令で刀の鍔の需要が下がったのを受けその鉄を刻む匠の技で煙管、根付、簪、等の様々な刀装具以外の装身具を作るようになりました。 そこから伊藤派伝統の鉄を刻む匠の技を脈々と受け継ぎ今日まで15代目を数えました。現社長である伊藤正敏は伊藤大次郎の玄孫になります。
現在の有限会社伊藤彫刻所は受け継いだ匠の技と多数の最新機器を融合させ部品加工、金型、刻印などの精密彫刻分野で幅広い活動をしています。また最近では加工だけではなく、3Dスキャナやプリンタ、3Dモデリングソフトなどを駆使し開発、設計、研究などの分野にも活動の幅を広げています。
・マシニングセンター 3台 ・ワイヤーカット放電 2台 ・放電加工機 1台 ・細穴放電加工機 1台 ・NC旋盤 1台 ・彫刻機 7台
・研磨機 3台 ・3CAD 3台 ・3DCAM 3台 ・3Dモデリングソフト 1台 ・3Dスキャナ 1台 ・3Dプリンタ 3台
※0.05Rの小径な刃物での精密な3D金属加工が可能です。 ※直線軸XYZの3軸に2軸の回転傾斜軸を追加した機械で、より柔軟な加工方法です。 ※回転軸を追加することにより、一回の段取りで多くの部分が加工できます。 ※プラス2軸の使い方により、大きく分けて2パターンの加工に分類されます。
加工精度2μm面粗さRZ0.8の加工が可能です。
※加工精度3μmでの加工が可能です。
※レーザ光を照射し、金属を局部的に溶融・凝固させることによって接合します。
通常の3DCAD/CAMはもちろんのこと、それに加えて最大の特徴として、フォースフィードバックシステム(触った時の触感を得ることができる入力装置)を用いたポリゴンモデリングソフトウェアを完備しています。このように他にはない特徴のあるツールで、職人の古き匠の技を生かしたデザイン性のある3D形状の製作が可能です。
対象物に光(青色LEDによるパターン)を当ててその跳ね返りをカメラでキャッチすることによって3点測量を行います。それを瞬間的に広い範囲で行うことによって、対象物を計測し実寸で形状ごと3DデータとしてPC内に取り込みます。取り込んだデータの用途は以下のおもな2つです。
1. 検査 実際の物品と設計データがどれくらい離れているか(誤差)を確認します。既存の有接触式計測機(門型のマシンやアームタイプ、ノギス等)に比べて全体を計測するので部分だけではなく全体の傾向(反っている、ある方向に上または下がっている)を確認することができます。
2. リバースエンジニアリング 設計データからではなく物品そのものから設計したり、また既存の部品がどのような設計意図をもっているのかなどを分析することをいいます。 古い部品や手作りのモックや原型、手で追加工した金型等は図面やデータがなく物品しかない場合が多いですが、実際の部品からデータを作製、アレンジすることが可能です。また治具やはめ合い部分の雌型から雄の部品を作製することなどもできます。
3Dデータを輪切りにした輪郭を1層づつ積み上げて形状を作成します。 紫外線を光硬化樹脂にあてるタイプ(MJP/SLA)溶かした樹脂や繊維を積み上げるタイプ(FDM) 粉じんにした材料を固めるタイプ(CJP/SLS)等さまざまな造形方式があります。 材料も樹脂はもちろんのことナイロン、カーボン、金属、等多種で造形することが可能です。
さまざまな試作品、注型マスター、特殊治具、小ロットの部品などを多種の造形方式、材料で製造することが可能です。
【Project1200】 紫外線を光硬化樹脂にあてて積み上げるSLAタイプ。造形エリアは小さいですが、微細な形状を作成することができます
【Markeforged】マイクロファイバーの強化ナイロンを積み上げて造形することにより、3Dプリンタの中でも高い強度を誇ります。また、造形物の1部分を指定して強化素材(グラスファイバー/カーボンファイバー/高耐熱グラスファイバー/ケブラー)で造形することができます。 ベースの造形を行いながら場所を指定して1部のみ素材を変えて造形するいう新しい技術で、スピード、強度、価格のバランスのとれた造形物を作製することが可能です。
サービスだけではなく、お客様それぞれの課題に沿った機器の提案及び販売、トレーニングを一括して承るコンサルティング業も行っております。
例えばモデリングの場合自社内のイラストからの3D化や、原型/モック作成のデジタル化、3Dデータの作成について。 3Dスキャナならば接触式、非接触式、アームタイプ、ハンディタイプ、トラッカー、広範囲スキャンなど様々な3D計測器の中からの機種の選定。 スキャン後のデータの処理や活用方法について。 3Dプリンタならばスピード、コスト、耐熱、強度など用途による最適な機種選定。造形後の処理の問題について。 経験豊富な技術者がパートナー企業様とともに、3Dに関するお客様の課題に則したご提案、販売、導入後のトレーニングと一貫したサービスのご提案をさせていただいております。